ANAスーパーフライヤーズカード(SFC)取得の修行〜入門編(2014年)

本記事は2014年に執筆したものです。ANAカード・SFCを取り巻く状況は年々変化しているため最新の動向をご確認ください。大きな考え方はあまり変わりません。

SFCカードとは

ANAには下記のような資格をもつサービスがあります。

  • 優先搭乗の対象になる
  • キャンセル待ちが優先的に行われる
  • 手荷物が優先的に扱われ、かつ許容量が増加する
  • 空港ラウンジに入れる …等

これらのサービスはANAプラチナメンバー以上、またはスーパーフライヤーズカード(以下SFC)所持者が受けられるサービスになっています。プラチナメンバーになるには毎年かなりの利用をしなくてはならず、ビジネス等で定期的に搭乗するユーザでなければ維持するのは非常に困難です。一方、SFCは一度権利を取得すると恒久的に権利が維持されます。詳しくはオフィシャルサイトを参照

私もSFCカードが欲しいと思ったクチですが、修行についてわかっていない部分もありましたので情報収集を行いました。従ってこのページの内容は「SFCカードとは何だ?修行?」という方が対象になります。

免責 :ポイント制度は日々見直し(改悪が多い)されています。時間が経過すると条件が異なっている可能性がありますので注意してください。

修行とは

SFCカード入会申し込みを行うための絶対条件として、1月から12月までの1年間に、50,000プレミアムポイント(略してPP)を達成する必要があります。50,000PPを達成した数日後からプラチナ事前サービスが年度末まで提供され、翌年度4月からプラチナメンバーとなります。

この50,000PPを達成する為にひたすら長距離移動を行いPPを貯めることを修行と呼ぶわけですね。PPは実際に移動して取得したマイルをベースに加算されるものですので、陸マイルでは積算対象になりません。

普段ビジネス等で国内外への航空移動がよくある場合は自然と貯まっていきますので自己負担金はだいぶ小さくなると思われますが、そうでない場合はひたすらお金がかかります!目安は50万円程度と言われています。

もうひとつの修行…DIA修行とは

同じ修行でも100,000PPを目標としている修行僧がいますが、それらの方々はプラチナメンバー上位資格のダイヤモンドメンバーを目指しているためです。国際線や羽田空港国内線には通常ラウンジに加えてANA SUITE LOUNGEと呼ばれるダイヤモンドメンバー・ファーストクラス利用者限定のラウンジがあります。

これを使うためにダイヤモンドステータスを維持することを目的とした修行は「DIA維持(修行)」と呼ばれるようです。

SFC申し込みのための必要PP数は50,000なのか100,000なのか、どちらなんだ…と混乱しましたが、50,000PPで十分ということです。

効率的なPPの溜め方と単価

2ch等で情報収集を行うとPP単価という言葉がでてきます。これは、交通費総額と蓄積PPから1PPあたり何円の費用がかかっているのかを求めたものです。最初に記した約50万円が目安という金額ではPP単価が10円になるということです。

取得PPの計算式はこちらに記載されています{broken_link}。

国内線のみで貯める

2014年1月現在、PPの計算式は以下のとおり。

東京〜石垣の繰り返しでPPをためようと思った場合は9.7円/1PPです。従って、50,000PP達成の為には約48.5万円が必要になります。

国際線も使って効率的に貯める

よりPP単価を安くするための工夫に「SINタッチ」という言葉があります。これはシンガポールへ移動して帰ってくるだけなのですが、国際線を利用する場合は国内乗り継ぎが格安になる料金「海外乗継割引スペシャル」を併用することで効率的にPPを貯めることができます。

そのカラクリは下記の通り。

  • 24時間以内に対象地域への国際線に接続する場合に国内線が往復10,000円で利用できる
  • 国内線区間のマイルが100%貯まる

ただ、このような旅路になりますので体力的にかなりハードです。

往路(東京→沖縄→東京→シンガポール)→復路(シンガポール→東京→千歳など→東京)

なお、2014年4月以降は時間変更により、この図に示すSIN滞在時間18時間の短期プランは組めなくなるようです。簡単に検索してみたところ、復路が早くても5時台になる様子(あくまで簡単な確認しかしていませんが)。

当日アップグレードを利用する

国内線・国際線共通ですが、搭乗日当日に空港にてプレミアムシートへの当日アップグレード(UG)をすることで更にPP効率をあげることができます。何故かというと、プレミアムシートではPPが1.5倍になる為です。

ただ、以下のとおり必ず成功するわけではありませんので注意が必要です。

  • 当日アップグレードはその名のとおり当日空港でしか手続きできない
  • プレミアムシートに空席がないといけない
  • 空席待ちをしても上級会員から優先的に案内されるので自分にまわってくるとは限らない

つまり、完全に早い者勝ちです。加えて、権力の強い人から埋まります。

※ 費用は年毎に違いがあるようですが1回あたり8,000円です。国際線への乗り継ぎがある場合は免税されるので少し安くなります。

ANAゴールドカードを作ってマイルを多く稼ぐ

細かい検証はまだできていないので今後の課題です。

ワイドゴールドカードを作ることでボーナスマイルを多く溜められます(10%が25%に)。SFCにした後でも同様です。先にゴールドカードを作っておくことで以下の通り現金支出が減る為、PP単価が減るものと考えられます。

  • 早くマイルがたまる
  • するとANAスカイコインへの換金が早くできる
  • ANAスカイコインを使って航空券を購入できる

加えると、50,000PPを達成してSFCを作成する時にワイドゴールドで作成しようとお考えの方は、ブランドもカード種別も変わらなければ審査がないようです。SFCを作るときにゴールドカードに変更するとその時点で審査が入ってしまいますので、最初からANAカードをワイドゴールドで作ってしまった方が心配は少ないかもしれません。

結論

  • 50万円程度の予算があればほぼ間違いなくSFC申し込み基準に達します
    • ただ、SFC申し込みとはクレジットカードの審査ですので、そもそもクレジットカードを作成できない方は挑戦しても無駄と思われます
    • 50万円は東京〜沖縄や石垣を往復し続けた場合の目安。
  • 支出を抑えたい場合は徹底的に効率を追求する必要があります
    • UGをすることで効率を上げることが可能です
    • 今回は記載していませんが株主優待券を利用することで効率をあげられます
    • 日本国内に留まらず国際線を積極的に活用する必要があります
  • 結局、ひたすら修行をしなければならないような方にとってはロマン(言い方を変えると自己満足)です

お金だけを追求するのでなく、せっかくなので旅行も味わいたいですね。そうすると数万円の差はさほど気にならないような気がしています。